陵辱の10月19日





 その日はいつものように体育倉庫に呼び出された。
 いつものように軋んだ扉を一度叩いてかから中へと入り
 いつものようにもう長年使われていない汗の染み付いた臭いマットの上に座っていた。
 あとは、いつものように仁王が訪れてくるだけだった。
 そこは二人だけ場所。
 誰も知らない秘密の場所だった。
 ただ、それだけだったのに。
 ただそれだけだったのに…、今どうしてこんなことになっているのか。
 柳生には理解できなかった。

 顔も見たことのない男が幾人も倉庫に入ってきて
 体をマットに押さえつけられて制服を剥がれた。
 逃げようとしたけれどそれはかなうことなく、
 晒された下肢に男のどす黒くぬめった怒張が凶器となって柳生を引き裂いた。
 あまりの激痛。
 柳生は絶叫した。
 すると別の男の怒張を口の中に突っ込まれる。
 男には「舌を使えよ」と、命令された。
 いつ終わるともわからない陵辱、気が付けば柳生は腰を振っていた。
 男を受け入れるのに慣れた身体は何度も挿入されるうちに前立腺を刺激され
 今までに感じたことの無い快感を生み出していた。
 明らかに悶え始めた柳生の身体を男たちは口々に褒め称えた。
 柳生はたくさんの男に犯され何度も達し、そして失神した。

 ふと、寒さに意識が薄らいだ。
 ああ、夢だったのか―
 起き上がろうとすると下肢に鈍痛が走り、夢ではなかったことを思い知らされた。
 薄く瞼を開けると、目の前に仁王がいた。
 仁王は抑揚の無い眼差しを向けて
 「おめっとさん。俺からの誕生日プレゼンツ。なかなかエエ余興じゃったぜよ」
 と、笑っていた。
 
 柳生は今日、15歳になった。



                                                                            end.
                                                                     (2005/10/19)




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