初体験 後編 「ン…、ン、ああっ、ン、」 腰を振るたびにヌプヌプぐちょぐちょと湿った卑猥な音がした。 すごく気持ちがよくて、嬌声も激しくなる。 いつも仁王に抱かれるときは、感じてる声を聞かれたくなくて我慢をしていた。 けれど相手は小さな子供で、今日は羞恥を感じる心配もなかった。 挿入から湧き起こる甘い刺激に、身も心も酔えた。 「仁王くん…、どう、ですか…?」 小さな顔の頬を撫でる。 いつもは皮肉やからかいばかりの唇が、馬鹿みたいに半開きになっていて、顔も赤い。 額には薄く汗が浮かんでいた。 背筋にぞくぞくと堪らない征服感が走った。 (私にもこんな感情があったのですね) 仁王以外とセックスをしたこともなくて、抱かれる快感しか知らなかった。 でも今は違う。 挿入こそさせているけれど、完全に子仁王を犯していた。 (仁王君はいつもこんな感じで私をみているのでしょうか…) 見下ろす小さな顔が快感に震えているのを見て、余裕にもそんなことを思った。 腰を上下左右に思う存分動かして、小さくも確かな子仁王を締め上げる。 「アっ、何じゃ。何か、出るっ。ああっ」 好き勝手な柳生の動きに、子仁王はすぐに体内へ射精をした。 それを受け止めながら、喪失感に奥が疼く。 もっと突いて欲しい。 柳生はすぐさま腰を上げて力の無くなった子仁王の分身を抜いた。 どろどろの精液が内股を伝い落ちる。 それも構わず再び股間に顔を埋め、精液まみれの分身をぺろぺろと舐め始めた。 もう一度勃たせるために。 「フー。今の何やったと…、ってうわ!」 子仁王はその大胆な行動に驚いて逃げようとしたが、腰を掴んで押し留めた。 「離せ!キモいんじゃ。アっ」 文句も言いながらも、元気な分身はすぐに反応をしめした。 嬉しさがこみ上げる。 「気持ち悪いのですか?」 括れを舌先で弄りながら尋ねると、 そそり立った分身に吐息が掠めそれがビクビクと震えていた。 「ンン、気持ちよかー」 素直な言葉に頬が緩む。 子仁王は柳生のされるがままだった。 性欲を煽り、興奮の全てが今自分の手中にある。 見れば子仁王はシーツにぐったりとなって、快感に打ち震えていた。 だから、油断をしていた。 「すげェ。ン、何かよーわからんけど、死ぬほど、エエわ」 子仁王はそう言ったかと思うと起き上がり、柳生の髪を鷲掴みにした。 「痛っ。何をするのですか」 頭髪を引っ張られる痛覚に眉を顰める。 間近に迫った子仁王を睨むと 「おまえも気持ちよさそうじゃの。…俺にもさせェ」 と、言われた。 「え?…あ!」 乱暴にシーツに押し付けられて、両足首を掴まれる。 後孔は先程まで子仁王を受け入れていたせいで緩んでいた。 入り口には白いとろりとした液にまみれていて見苦しい状態で、 そんなところを子供の目に晒すのには罪悪感が湧く。 けれどそれも挿入を待ち侘びる身体の前にすぐに消えていった。 まるで自ら濡れているかのように、ヒクついた入り口から垂れる精液。 おせじにも綺麗なものではない筈で。 やはり子仁王は柳生の股を見下ろすと、嫌なものを見る目つきに変わった。 「どろどろでキモか。さっきのトコがパクパクしとる」 子仁王はそろりと蠢く下肢に指で触れる。 「ア…」 その微かな刺激にもピクッと動く。 柳生の小さな喘ぎに子仁王は舌なめずりをした。 「何かようわからんけど、これがセックスちいうモンなんかの。 おとんのビデオで観たコトあるぜよ」 男でもできるモンなんか、と当たり前なのだけれど子供のような感想を呟いていた。 開かされたままの足間にしっかりと主張する性器を押し付けられる。 「あ…」 期待に腰がぶるりと震えた。 もう一度奥を突いて欲しい。身体は悦びで戦慄いた。 (私は淫乱かもしれません) などと思いながら、蠢く粘膜で子仁王を誘う。 子仁王は先端をググッと押し込み、腰を一気に突き立てた。 「ああっ!」 いきなりの行為に抵抗した肉壁がギュッと締まる。 「アー、また出そ…」 呟きに痛みで閉じた目を薄く開ける。 子仁王は苦しげに顔を歪めていた。射精を堪えているようだった。 互いにしばらくじっとしていると、痛みが薄まり中が疼き出す。 何とか暴発を堪えた子仁王も腰を動かし出した。 「ア、ン、あ……」 一度はきつくなった内部が規則的な抽挿で、徐々に緩む。 擦られて濡れた粘膜が小さな分身に絡みつき、ねっとりと包み込んだ。 「あ…、駄目っ、そこはっ…」 子仁王の先端が中のいいところを掠める。 緩んだ内部がまた締まった。 「…ン、すっごい具合がエエ。ココがエエんじゃ?」 子仁王は要領よく、敏感な場所を見つけるとそこをガンガン突き上げた。 「ア――!イヤっ、やめて…くださいっ、あっ、アっ…」 身体をくの字に折り曲げられて、何度も何度もそこを犯される。 激しい挿入に身体が燃えた。 だらしなく濡れた先端がゆらゆらと揺れて、限界を訴える。 イきそうだった。 (もう駄目ですっ。出てしまう…!) 何もかもが真っ白になっていく。 「あっ、アアっ、…――だめぇ!」 叫ぶと強い一突きに合わせて、先端から白い迸りが弧を描いて飛び散った。 同時に中のものをぎゅうぎゅうに締め上げる。 子仁王は低く何かを呟いて、数秒後に腰が痙攣していた。 子仁王もイったようだった。 二人とも全身汗びっしょりで、ぜえぜえと喘いだ。 絶頂の心地よくけだるい感覚に身を委ねる。 子仁王も同じようだった。 ゆっくりと腕を差し出すと、胸に倒れこんできた。 汚れた身体だったけれど、彼を抱きしめてそのまま瞼を閉じる。 疲れたのか子仁王も腕の中ですぐに寝入った。 結局そのまま二人で寝こけてしまい、目を覚ますと腕の中の子仁王は消えていた。 変わりにでかい図体の見慣れた仁王がいて。 24時間と聞いていたが、効力はもっと少ないようだった。 どろどろの身体を見て「何も覚えとらん!」と、 かなりのショックを受けていた仁王に柳生はこっそりと舌を出して笑った。 end. |
>>BACK