(貞淑な義姉の夜の顔の続編です。
真田と比呂士は新婚夫婦です。
仁王は真田の実弟です。
そんな三人の家族模様パラレルです。
女体化ではありません)
『義理の弟に犯されて…』
「あっ、あっ…ンっ」
仁王に抱かれてから、夫とのセックスに満足しなくなっていた。
真田のセックスと言えば、足を開いて挿入して真面目に動くだけの行為。
勃起してもさほど大きくないペニスは柳生を絶頂に導くことは不可能だったのである。
「うっ…出すぞっ!」
「あっ!」
正常位で何度か抽挿しただけで限界を迎えた真田は中に精液を放って果てた。
柳生もそれに合わせて感じたふりをする。
可愛らしい妻でありながら、セックスの悦びを知った柳生には幼稚な真田との営みに飽き飽きしていた。
義理の弟・仁王雅治と、真田の出張中にレイプされてから一ヶ月が経とうとしていた。
あれ以来、なるべく仁王を避けたし、仁王も柳生に近づかなかった。
自分がイケナイことをしたという自覚があるのだろう。
あれは過ちだったのだ。
柳生もそう思おうと必死になった。
けれど、一度味わった男根から繰り広げられるめくるめく快感を柳生の身体が忘れてはいなかった。
夜になるとその身が火照り、真田との夫婦の営みだけでは満足できはしなかった。
思春期の少年の激しい渇望に触れて、人妻の心と身体は淫らに燃え上がったのである。
そしてそれはある嵐の夜に弾けた。
夜も遅くまで働く真田から一本の電話が入る。
「え?電車が止まっているのですか?」
関東を直撃した台風のおかげで電車が運転を見合わせているというのだ。
そしてもう遅いから近くのビジネスホテルに泊まるという報告だった。
「ええ、はい。わかりました。気をつけてくださいね」
そう言って電話を置く。
柳生は妙な胸騒ぎがしていた。
「大丈夫ですよね…」
今日は仁王も外泊で帰ってこないはず。
だから今晩は一人のはずで…。
そう自分を安心させようとしたとき、玄関がガチャガチャと開く音がした。
パタパタとスリッパの音させて向うと、ずぶ濡れの仁王が立っていた。
胸が動揺する。
「アー、すごい雨じゃ。散々ぜよ」
「お、おかえりなさい…」
出迎えないわけにはいかない。
柳生は慌ててタオルを用意すると仁王の身体を拭ってやった。
「ンー、外すっごかったぜよ。もうサイアクじゃ」
サイアクという割には楽しそうに笑う仁王を柳生は直視できなかった。
「どうしたと?…そういえば兄貴は?」
「…もう電車が止まってしまって帰って来られないから、今日はもうホテルに泊まるそうです」
「え」
二人が硬直した瞬間、玄関の外で大きな落雷の音が響いた。
「アー…、そ」
二人きりになるのは、過ちがあったあの日以来だった。
「ヒロシ…」
仁王の手が柳生の腕を掴む。
力強いそれは明らかに別の意図を持っていた。
「駄目、…駄目です」
柳生は熱くなる身体を抑えて、首を横に振った。
一度は過ちで片付けられても、二度目はもうそんな言葉では誤魔化せない。
家庭内不倫など、あってはならないことである。
「バレんかったらエエじゃろ!」
仁王の腕が柳生を抱き締めた。
「仁王君!」
そのまま玄関に倒れこむと、激しく抱き締めあった。
「あれからおまえのコトばっかり考えてしまうんじゃ。夜には可愛い声させるし、耐えれん!」
荒々しい指に衣服を剥ぎ取られると、抑えていた欲求が激しく昂る。
どんなに誤魔化しても誤魔化し切れない。
柳生の身体もこの激しさを求めていたのである。
「あっ駄目っ…ああっ」
今度は抵抗らしい抵抗はできなかった。
ハアハアと余裕のない息遣いで、すぐに挿入を求めてきた仁王の雄に犯されるとそこから全身に甘い熱が広がる。
下肢の力は完全に抜け落ち、揺さぶられるとその動きがまた堪らない快感を生んだ。
「あンッ、あっあっ……ひっああっ!」
「ココか?ココがエエんか?」
奥の一点を付かれると狂ったように喘ぐ痴態を見て仁王はそこを攻めてきた。
「やめて…ぇ!ああっ……イクっ!」
慣れない快感に絶頂は早かった。
ビクビクと仰け反って白濁を飛び散らせると、感じきったせいでアナルの粘膜がギュッと締まる。
「うわっ…!」
予測をしていない締まりに、仁王は堪えようとしても堪えきれずすぐにイってしまった。
「…すげェ、持っていかれそうじゃ…」
溜めに溜まった精液を中に迸らせながら、仁王は快感に震える。
たった15分ほどの激しい時間に、二人は汗まみれになって交接した。
漸く落ち着いた頃には、二人とも冷静になっていた。
「こんなこと…もうどうしたらいいか」
柳生は真田を裏切ってしまった現実に、激しい後悔の念に駆られていた。
「真田君にもし知られてしまったら…」
離婚されるに決まっている。
それだけは嫌だった。
何故なら、柳生は真田を愛していた。
「兄貴と別れとーなかったら、一生隠し切るしかないじゃろ」
それからめくるめく家庭内不倫の日が始まった。
真田が帰宅するのは夜の9時過ぎだ。
仁王は学校が終わるとすぐに帰宅して、真田が帰ってくるまでのほんの数時間二人はこっそり愛し合った。
帰るなり二人で仁王の部屋に篭る。
離れている時間を埋めるように抱き合い、濃厚なキスを交わす。
それだけで熱くなる仁王の熱を、柳生はその口で更に高めてやった。
学生服の前を寛げ、ビンビンなペニスに舌を這わせるとそれはピクピク震えてすぐに先端を濡らした。
滲み出る先走りを余すことなく吸い上げると、仁王は気持ちいいのかもっと押し付けてくる。
それを懸命に受け止めながらしっかりと熱を追い上げると、柳生の身体も早く欲しくなってくる。
口からペニスを抜くと、今度は仁王が下肢を剥きにかかる。
もし急に真田が帰ってきてしまたときに対処できるように全て脱ぐことはせず、下肢だけを出し合う。
ベッドに四つん這いになると、後ろから熱く猛ったペニスがぐぐぐと押し入ってきた。
「あーーー!」
「ンー…、くっ」
太くて熱くて中をいきり立ったモノに犯されると、愉悦に満たされる。
「動くぜよ」
「はい…」
宣言と同時に抽挿が始まった。
ぐちゅぐちゅと濡れた音が響く、脈打つソレが中の肉壁を擦り上げるたびに後から後から快感が湧いてくる。
柳生が感じれば感じるほど粘膜は蠕動し、出入りする仁王の怒張をきつく締め付け仁王はその快感をもっと味わいたくて更に腰を打つ。
二人の身体は交接の快感を分かち合い、誰も介在することができないほど求め合っていた。
「あっあっ、もう、もうっ」
時計の針は8時過ぎを指していた。
タイムリミットはもうすぐそこだ。
「まだじゃっ、もうちょっと…ンっ」
「駄目…、あっ、…あの人が帰ってきます…ああンッ!」
「わかっとるけど…くそっ」
まだ出したくない。
この快感をもっと味わいたい。
でも時間がない。
「駄目っ、もう本当に…っ」
仁王は仕方なく柳生の中に射精しようと奥を思い切り一突きする。
「あああっ!」
「っ…!!」
同時に二人の性器から白い精液が迸る。
と、同時に――
ピンポーン
チャイムが鳴った。
真田が帰宅したのである。
時計を見ると8時半。いつもより、30分ほど早い。
「抜いて、抜いてください」
「お、おう」
余韻を楽しむ時間もなく、二人は慌てて繋がりを解いた。
乱れた衣服を治し、情交の名残をティッシュで拭き取る。
早く出迎えに行かないと真田に感づかれてしまう。
火照った顔をしたまま、柳生は慌てて玄関に夫を出迎えに行った。
終劇